焼鳥車屋 札幌店


航空機の乗降口からターミナルまでの通路を「ボーディング・ブリッジ」というらしいが、ここを通過するだけで、身体にヒシヒシと感じる。 今年の札幌は寒い。 数十年に一度の大寒波で、日中の最高気温がマイナス8度だという。12月の大雪といい、とんでもない日に出張が当たってしまう。こんな引きの強さはイラナイ。 なんとか仕事を済ませ、今夜の店をどうしようかと考える。 日が落ち、気温がマイナス10度を越えると、「寒い」が「痛い」に変化する。今日は、初日だから外に出るのは遠慮したい。外に出るのは寒さに慣れた頃に・・・。 出張時には、交通の便の良さと晩酌のお店探しに重宝する地下鉄すすきの駅付近に宿を取ることが多く、今日も、すすきのど真ん中に位置する「東急レイホテル」が宿であり、今回の出張の拠点になる。 有難いことに東急レイホテルにはレストランプラザという飲食店街がある。 今日は、ここを探索しよう。 函館の活イカ刺し踊り食いが有名な「開陽亭」が一番最初に脳裏をよぎった。とりあえず地下に降りてみよう。 エレベーターホールから出ると「和牛料理の福助」、「ステーキのケルン」に「積丹ふじ鮨」 どこも美味そうだが気分ではない、体が温まるものが食べたい。 おでん?? あ、おでんだ。

焼鳥車屋 札幌店 北海道札幌市中央区南四条西5-1 札幌東急プラザ B1F 電話:011-512-9157 定休日:年末年始 営業時間:17時~24時 「おでん」という言葉に引き寄せられ来店。 車屋といえば、新宿にある日本料理屋のイメージだが、ここは、焼鳥とおでんの店だ。ロゴが同じだから関係のある店舗なんだろう。 焼鳥とおでんといえば、以前伺った「料理屋 蔵鵡(きすむ)本邸」があった。 無理に高級感を演出しないココの方が、居酒屋然とした佇まいで気楽な感じが好感を持てる。カウンター席に通されたが、なんだか造りも似ている。壁に大きな額と大きな壺。焼場があってネタケースのあるカウンター。 あ、蔵鵡さんここを真似たのね。 色々出かけるとこんな発見もある。

まずは、サッポロクラシックで喉を潤しながら様子を伺う。

先付けは太めの牛蒡きんぴらだ。 まずは、焼鳥から行こう。

北海道の地鶏があるのか、じゃあまずここから行こう。

北海地鶏IIに銀杏。 「北海地鶏II」初めて食べた。しっかりした肉質でワイルドな味。うん悪くない。

続いてレバー。ふわふわトロトロで美味い。 ではそろそろ日本酒を

今日は、二世古 純米吟醸 彗星をチョイス。 今回のマイぐい呑は、中村六郎 作 緋襷酒呑。 次の串は特製つくね。黄身が付いている。

ふと疑問に思う。なぜ黄身がそこにいるんだい? 昔は焼鳥のつくねに黄身など付いていなかった気がする。いつのまにか、このスタイルが増えた。今まで気にならなかったが、気になりだすと止まらない。 よくよく考えてみると、最初の一口は黄身に付けずに頂きたい気がするし、しかしそうなると、二口目からは、串から外して箸で頂かないと黄身には付けられない。非常に食べづらい食し方だ。

上手く食べ終えたところで、食後があまり美しくない、平皿に黄身が流れてしまって始末に悪い。 すき焼きの生卵のように火傷しないように冷ますような理由もなさそうだし、見た目のゴージャス感の演出か? まさか、つくねに自信がなくて卵の味でごまかしているとか? このスタイルの元祖はどこなんだろう?・・・ブツブツブツ。 こんなくだらない事を考えながら、つくねを食べるヤツもいないな。笑 ま、卵好きだし、美味いからいいか。 そういえば、焼鳥メニューに「ちぢみ」とある。 まさか、韓国料理の「チヂミ」が串に刺されているのか? こんな時は素直に聞いてみよう。 私「お姉さん。あの、すみません。このちぢみって何ですか?」 店員「はい、少々お待ちください。」 板場に確認しているようだ。 店員「首の肉だそうです。」 私「なるほど、ネックですね。」 店員「そうです。ネックです。」 私「美味しいとこだ、じゃあ、ちぢみ一本お願いします。」 店員「ありがとうございます。」

俗に「ネック」とか「せせり」と言われる部位で、鶏の首肉だ。首だけに「リストラ」と名付けている焼肉屋があったな。サラリーマンが店員に「リストラください」って言う異様な光景に笑ったのを思い出した。 コリコリ感のある独特の歯ごたえと肉汁たっぷりジューシーで旨味が強く実に美味い。 続いて獺祭純米吟醸50をいただく。 さて本命のおでんだ。

玉子、がんもどき、大根、しらたきをチョイス。温まる。

おでんも面白い食べ物である。 発祥は関西だと言われるが、出汁で煮込んだものではなく、茹でた豆腐に味噌をかけるいわゆる豆腐田楽だと言う。江戸でこれを煮込んで作るようになり、味噌から醤油に切り替わる。これが関西に伝わるが「おでん」と呼ばず「関東煮」と呼ぶようになる。これが、大阪の「おでん」が、真っ黒で濃口醤油を使って煮込まれたものが多い理由なのである。 実は、関東でこれほど黒いおでんはあまり見ることはない。 一説では、「関東煮」が京都に渡り、京の人の口に合うように改良され、昆布出汁に塩、醤油を入れても薄口が用いられ発展する。京風関東煮の誕生である。 関東大震災で京の職人たちが復興のため関東に行き来されたため、この京風の関東煮が東京で「おでん」として広まり今の形が定着したと言われている。一般的に「おでん」と呼ばれるものは、東京の京風関東煮の事を指すのである。 関東=濃い味、関西=薄味のイメージが強いが、おでんに限っては、そうとも限らないようだ。

さて身体も温まったところで 焼きおにぎりと鶏スープでフィニッシュ。 ごちそうさまでした。 今日の「マイぐい呑ライフ」に乾杯。

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