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酒の注ぎ方と受け方を習得する

 普段は何気なく行っている事であるが、酒呑みの基本的な作法である酒の注ぎ方と、酒の受け方をしっかりと習得したいものである。

 「酒の注ぎ方」
 独酌するときでも、相手がいる場合でも、落ち着いた状態から静かに注ぐのが基本である。

 酒の注ぎ方には、「鼠尾、馬尾、鼠尾(そびばびそび)」という言葉があり、注ぎ始めは鼠の尻尾のように細く、次第に馬の尾のように太目に注ぎ、また鼠の尻尾のように細くして止めるのである。

 こうすると失敗せず、美しく酒を注ぐ事ができる。器の大きさにもよるが、目一杯まで注ぐのは、美しくないばかりか、呑む時にこぼす恐れがあるのでやめておきたい。猪口なら8分目、ぐい呑なら六~七分目までがちょうど良い。徳利の持ち方は、男性は右手だけで、女性は左手をそっと徳利に添えると美しくて良い。


 「酒の受け方」
 ぐい呑の持ち方には「公家流」と「武家流」などがある。

 公家流は、左手の人差し指と中指で高台を挟み込むようにして、親指でぐい呑の縁を支える、ぐい呑の反対側に右手の人差し指、中指、薬指を揃えて添える。

 武家流は、親指と人差し指でぐい呑を持ち、薬指と中指で高台を挟むようにする。この飲み方は男性向きで、ぐい呑が安定して、姿勢よく呑める。

 

 「良きぐい呑」の条件とは何か?の項でも、持ち方に少し触れたとおり、表現が若干違うが、私の場合は、ほとんど武家流で持っているようだ。


 酒のやりとりの事を、献酬(けんしゅう)という。献酬は、下の者から目上の方に注ぐのが礼儀である。

 逆に、お流れちょうだい(お流れちょうだいとは、目上の方の使っている盃を拝借し、同じ盃で酒をいただく行為で、相手に対してあやかりたいとの尊敬の念が込められた行為である。)は、右手に「ぐい呑」を持ち、左手を軽く添え、男女関係なく両手で酌を受けるのが良い。

 また、相手の膳の上で酌を受けないように注意したい。返杯は「盃洗」があれば器をここで洗ってから行うと良いが、「盃洗」を用意する店は多くはないので、「ありがとうございます」とお礼を言って両手で持って返すのが良い。

 返す時に相手に器の表を向けて返せたら完璧である。
  「酌を交わす」の「酌」の文字には、柄杓で水をくむという意味とともに、人の気持ちをくみ入れるという意味もある。単に酒をくみかわすだけでなく、相手を尊敬し、お互いに酒を楽しみたいものである。

 

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