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「マイぐい呑」に適したぐい呑

 では実際に「マイぐい呑」として持ち歩くために適した「ぐい呑み」とはどんなものか考えたい。


 まずは強度的に出来るだけ丈夫なものを選びたい。


 陶器は、できれば備前焼などの「焼締もの」が良い。通常の陶器は粘土から作られる、その土の目の荒さから、細かな隙間が出来てしまう。身近なもので言えば、まさにスポンジのような状態である。水を吸って、漏れ出してしまうのだ。これを防ぐために、釉薬をかけて焼成し、ガラス質のものでコーテーングするのだ。900度程度で素焼し、釉薬をかけ1100度前後で本焼きする。


 しかし「焼締」は、釉薬をかけずにじっくりと粘土の水分を抜き、粘土を締めていくように焼いていく。通常の陶器より200度ほど高い最大1300度以上で焼いていく、これによって液体の漏れない器が出来上がる。この際、薪などから出た灰や煤が作品にかぶって、また溶けることで釉薬をかけたような状態になる。これを自然釉というが、通常の陶器のような水漏れ防止の作用と言うよりは、景色の変化を見せる要素が大きい。焼き締めているので強度も高いのである。
 焼締の陶器といえば「備前焼」以外にも「常滑焼」「伊賀焼」「信楽焼」「丹波焼」などがあるが、全てが焼締ではないので気を付けたい。

 特に伊賀焼の釉薬ものは、もろいので気を付けたい。もろい陶器の代表は「楽焼」だが、「伊賀焼」と「萩焼」も持ち運びに向いているとは思えないので避けたほうが無難である。特に初心者には、「投げても割れぬ」と言われるほどの強度を誇る備前がオススメである。


 次は、適した形状を考えたい。これは持ち運ぶバッグの形状やサイズにもよるが、経験上、若干コンパクトなものや、高さのないものが良い。また少し厚みのあるものを選ぶと安心出来るので良い。
 巾着などに入れてそれだけで持ち運ぶより、他にバッグなどに入っているほうが安心できる。革の鞄ならなお良し。

 

中村真 平ぐい呑
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