握りはバランス


今日は、かねてより気になっていたすし屋に、マイぐい呑部の凸凹トリオでうかがった。なんでも、食通としても知られる世界のW氏が絶賛だとか。 店は極小で全6席、コンクリート打ちっ放しの壁で、お洒落なBARの様でもあり、すし屋然としていない。 マイぐい呑メンバーが予約を入れたようで、事前にマイぐい呑の使用許可を得てくれた。通常はグラスで提供される酒だが、片口を用意してくれた。 有り難い。 先ずは、店主おすすめの酒を頂きゆるゆるスタート。 最初に店主が選んだ酒は雁木 純米吟醸。 今日のマイぐい呑は、中村六郎、備前緋襷酒呑。

この店は、肴が先に提供され、その後握りが提供されるシステムらしい。 肴は、 ゲソと北寄貝の和えもの 舞茸と蟹の茶碗蒸し 一年牡蠣 金華さば キンキのアラ汁 低温調理真ダチ タチのリゾット風 タコ頭 鰊のタタキ 小女子と小松菜のおひたし

握りは、 石鯛のゆかりかけ 中トロ キンキ 北寄貝 サクラマス ヅケ 雲丹

他に頂いた酒、一歩己 純米吟醸。横山五十 純米大吟醸。梅乃宿 奈良流五段仕込み 純米吟醸。松の司 純米。常山 純米吟醸 霞。

さて、どう表現したら誤解なく伝わるのか悩む。 というわけで、今回は久しぶりの失敗の回である。 これも「マイぐい呑」の実際である。様々な出来事もある。
不快に感じる表現もあるかもしれないので、気になる方はこの先は読まないでいただきたい。
あえて店名や場所は伏せさせていただく。あくまでも私の好み、見解であるのでスルーして頂いて構わない。 正直、世界のW氏が絶賛する意味がわからない。 まず、肴の一品一品は、ちゃんと美味い。 が、コース全体の流れを見た時、北寄貝、鯖、タチ(白子)、キンキなど、食材4種類にダブりがある。 タチにおいては、低温調理されたタチそのものを食したすぐ後に、酢飯に同じものが乗って登場した。しかも今は3月、すでにタチの旬は過ぎている。
 これでは、センスを疑ってしまう。 コースの構成も何も考えられていない。 もしくは、この程度の内容でも、 「お前らバカ舌な客は満足して喜ぶだろう。」 とでも思っているのか。 店主に小馬鹿にされた気分で腹立たしさを感じる。 肝心の握りは、ネタと酢飯のバランスが取れていない。 まず、ネタが冷た過ぎて旨味を感じない。食べ物には旨味を感じる適正な温度がある。 そして、酢飯は固く握り締められてカチカチのボソボソ。私の嫌いな「おにぎりすし」である。 握りが小さいので飲み込めたが、これはダメだ。 ネタの熟成ばかりに気を取られて、肝心の握りの技術をおろそかにされた気分である。 そもそも江戸前のすしは熟成の文化だ。あえて熟成、熟成と看板をぶら下げ有り難がるものではない。 握りの最も大切な事は、あくまでもネタと酢飯のバランスである。ネタが豪華だとか、ネタが美味ければいいのではない。 あくまで握りとしての完成度は、スーパーの弁当コーナーにあるパック寿司と大差は無い。 こんな物しか出せないならば、すし屋ではなく、一品料理屋や、日本酒バーにでも転向した方が良い。 前評判に期待し過ぎたのか、残念でならない。 臭覚を鍛えて出直そう。 ご馳走さまでした。 それでは、明日のマイぐい呑ライフに乾杯。

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