月イチの贅沢も12回
初めてこちらに伺ったのは、昨年の10月。 それから、毎月通っている。 今回で遂に12回目だ。つまり一年通いつめた。 毎月通って分かるこの店の進化に、頭が下がる。 日々進化をし続け、益々美味くなっている。 さて今回は、マイぐい呑仲間のW氏とW氏のお嬢さんと一緒に伺った。

鮨・肴匠 くりや 北海道札幌市白石区本郷通8丁目北1-22 石田ビル 2F 電話:011-866-5055 定休日:月曜日 営業時間:18:00〜22:00 日曜17:00〜22:00 かなり手のかかる仕込みのさらなる進化、さらなるクオリティを上げる為に、 二部制をやめて最終入店時間を19時までに引き下げたと聞く。 「何とか早く行きます!」と無理をお願いして予約した。 仕事を終了して猛ダッシュ。 途中でW氏と合流でき、少々遅れながらも店に到着する。 入店するといつも通りのお出迎えにホッとする。 さて今日は何を食べられるのか楽しみだ。


まずは、三千櫻 純米 愛山60 ひやおろしで喉を湿す。 今回のマイぐい呑みは、西岡小十 作 斑唐津。 W氏「ほら、こうやってぐい呑み持って飲み歩いてる変なおじさんなんだよ」と、お嬢さんに私の紹介をしてる。 私「おじさんて・・・」 W氏「え?讃岐さんいくつだっけ?」 私「41です・・・」 W氏「じゃあ、おじさんだよ。笑」 チーン・・・。 せめてお兄さんがイイ・・・涙。 さて、気を取り戻してスタート。

お造り:松皮鰈、しめ鯖 いつも通り美味い。 W氏のお嬢さんは、しめ鯖が苦手だったが、これは美味しいとニコニコだ。

茶碗蒸し 今日は花咲蟹入りの茶碗蒸し。実は私が、蟹の中で一番好きなのがこの花咲。 旨味が独特で濃厚な味わい。

牡丹海老の昆布締め 濃厚でグビグビ酒が進む。

新イカ
新イカとは、墨烏賊(甲烏賊)の子供のことで、なぜか墨烏賊の子供だけ新イカと言われる。身が柔らかく美味い。 ホホホ。ここでこれが食せるとは。

くりから 良いね。下町のつまみ的串焼きにホッとする。

続いて、ロ万 純米吟醸一回火入れ。 ロ万美味いね。もはや10年以上前からのファン。 W嬢「そういえば、さっきのお酒に《ひやおろし》ってあったけど何が違うんですか?」 なかなか鋭い質問だ。 私「ひやおろし?秋あがりとか他にも言い方があるんだけど・・・。なんて言ったら良いのかな?。春先に搾られた新酒を、暑い夏に瓶詰しちゃうと酒が痛んだりするから、一回火入れをしてから、暑い夏の間は、温度の低い貯蔵庫で熟成させるんです。それで秋になって気温が低くなると瓶詰しても痛まなくなるから、2度目の火入れしないで瓶詰めしたお酒のことで、秋にしか飲めないお酒なんですよ。」 W氏「ほら、変なおじさんでしょ?」 私「せめてお兄さんで・・・」 W氏「《変な》は良いんだ?笑」 私「おじさんよりは良いです。笑」 スタートはビールだったW氏もここから日本酒に切り替える。 今回は準備忘れたらしいので、もう一つ持っていた中村和樹 作 備前酒呑を使ってもらった。

蟹と雲丹のなめろう。 その名の通り、蟹と雲丹のなめろう。ちびちびやりながら呑むと最高だ。

鰯 秋刀魚かな?と思ったらまさかの鰯。しっかり脂の乗った鰯にこの飾り包丁。 私「もう、これ進撃の巨人だね。進撃のイワシ。笑」 W嬢「うぁ、もう進撃の巨人にしか見えない!怖い・・・。」お嬢さん?え? とびきりの冗談のつもりが・・・。笑 私&W氏「食べたら美味いから・・・。笑」

新子 時期的に最後の新子かな。

玉子焼き
江別市の太田ファームの卵を使ったこだわりの玉子焼き

タチの土佐ぽん酢ジュレ 早くも冬の珍味、鱈の白子さん。低温調理のおかげで、生のような食感でありながら、生臭くなく、ボイルの濃厚さも味わえる。一段ギアの上がったタチだ。

焼物:銀鱈の西京焼き、蛸の柔らか煮、だだちゃ豆 こういった一品料理にも手を抜かない姿勢がいい。

脱水牡蠣 以前は、昆布〆だったが、牡蠣に余計な味が付くという理由から、強力な脱水シートで寝かせているらしい。生臭さがぬけ、牡蠣の旨味だけが凝縮される。

酒がぐびぐびと入っていく。 徳利が空になる。何ともズルイ。 すかさずモダン仙禽無垢2017 無濾過原酒。

手巻いくら プチプチと弾けるイクラは手巻きで。

ヅケ ザ江戸前、札幌で江戸前なんて・・・。という悪いイメージが払拭されたヅケ。素直に美味い。

続けて、唯々 特別純米酒。 私「おぉ?!クッと呑んで、後からドーンってアタックする感じだわ」 W氏「何それ?よくそんな表現が思いつくねぇ」 私「呑んでみたらわかりますよ」 W氏「クッと呑んで・・・おぉぉ!!ホントだ!!笑」

鮑の肝和えリゾット風 私「・・・・もう何も言えねぇ。」この鮑の肝あえリゾット完成度がますます高くなっている。 W氏「そう言えば、毎回こんなもの食べてて、よく痛風にならないね」 私「こう見えてちゃんと調整してるんですよ、昼は贅沢してないですし、家にいるときの夜は豆腐ですよ。笑」 W氏「でもほら、このおなか。笑」 W嬢「そう?見慣れてるからなんとも思わなかった」 W氏「ギクっ!?笑」

帆立 新鮮な帆立の貝柱を手で裂いて食感をプラスしている。 ぶりんぶりん。

寿司屋のブイヤベース これを極めるために寸胴鍋を買い直したっていう一品。もう名物だね。フフフ。

鰊 ニシンも飾り包丁のおかげで、ほらアレに見えるでしょ? 私「これはナウシカだね」 W氏「オーム!」 W嬢「ラン・ラン・ララ・ランランランの?」 私「うん、それそれ」 W嬢「うぁ!もうオームにしか見えない!!」 私&W氏「食べたら美味いから・・・。笑」

車海老 やや大きめな車海老。

自家製鯨のベーコン炙り なんまら美味いヤツ。北海道弁が移るぐらい美味い。笑 日本人の大半が思い浮かべる「クジラのベーコン」とはまるで違う。 とろ〜ん、とろ〜ん。

ここで 十一洲 吟醸ひやおろし(生詰原酒)を追加。

金目鯛 皮を引いて皮だけをパリパリに焼いて、握った寿司に載せたもの。 W嬢「まだ出るんですか?!」 ウンウン、初めてだとそうなる。 女将「あと数品ですよ」 大将「お腹いっぱいって言いながら、みんな食べていくので、きっと大丈夫ですよ。」

中とろづけ フフフでムフフな逸品。

脱水雲丹 牡蠣同様、脱水で旨味を凝縮した雲丹。