割烹きすを


最近、新しいお店に行くことがなく更新が止まっていました。スミマセン・・・。

危機を感じ、北海道出張に合わせて、かねてより気になっていたお店に出向く事にした。

初めてのお店は緊張するので、札幌マイぐい呑み部のS氏を誘い向かう事にした。

割烹 きすを

割烹 きすを

北海道札幌市中央区南6条西4-5-10 第21桂和ビル 1F

電話:050-5594-6510

定休日:日曜日・祝日

営業時間:18時~24時

実は札幌市白石区の「鮨肴匠くりや」で声をかけてくれたT氏に教えていただいたお店である。

場所はススキノ繁華街のど真ん中、スナックやニュークラ(本州でいうキャバクラ的な店舗)が密集する雑居ビルの奥だ。

札幌に出張で来るようになってススキノはこういう街だと頭では理解しているが、この手のビルに入るのは変に緊張する。

どうやら、S氏を誘って正解だったようだ。笑

暖簾をくぐり、店舗に足を踏み入れたらすぐわかる良店の空気感。

白木のカウンターに6席と小ぢんまりしている。板場にはピシッと白衣を決めた若い店主が、深々と頭を下げて迎えてくれる。

まだ開店1年半ほどの新しいお店らしく、清潔感があり雰囲気も良い。

店主も店舗もフレッシュで爽やかである。良い、実によい。

堀口徹 喜久繋

さて、本日のマイぐい呑みは、

堀口切子 三代秀石 喜久繋。

S氏には、鈴木禎三 建戔を使っていただいた。

酒は、料理に合わせて提供していだだけるという趣向。ホホウ。

クラシック 仙禽 無垢2018 無濾過原酒

まずは、クラシック 仙禽 無垢2018 無濾過原酒。シードルを思わせる清涼感が食前酒として心地よい。

店主が和らぎ水を用意する。

「ひょっとして、この器はツネキさんですか?」とS氏。

「よく分かりますねツネキさんです。」と店主。

S氏と店主でうつわ談義で盛り上がる。

ツネキさんとは、備前焼作家の恒枝直豆さんのことで、現在は岡山で作陶しているが、2016年までは、北海道富良野で作陶活動を行なっていた。そのため、道内の飲食店で使用される事が多く、北海道での人気がある作家さん。

そして何を隠そう、S氏の友人でもあるのだ。

という事は、友達の友達はみんな友達なので、恒枝さんは私の友人とも言える。笑

そんな話をしながらも、店主は手を止めない。

程なくして先付が提供された。

先付 甘鯛の蕪蒸し

甘鯛の蕪蒸し。

先付というには恐れ多いほど手間のかかった一品である。

フワッと柔らかく甘みのある甘鯛を蕪が優しく包み、出汁の効いた餡が一体感を演出させる。

美味い、これから始まる宴への期待を膨らませる良いプロローグだ。フフフ。

作田 特別純米
椀物

ここで、作田 特別純米。

スッキリして食事の邪魔をしない酒である。

料理はセオリー通りの椀物。むかご真薯としめじ、才巻海老の吸い物

先ず香りを楽しみ、彩を楽しみ、最後に味わいを楽しむ。

汁で酒を呑む、じわじわと体内に旨味が浸透して行くのを感じる。やはり椀物は五感をフル活動させて頂きたい。

北雪 純米大吟醸原酒 ひやおろし
向付

次は、北雪 純米大吟醸原酒ひやおろし。

宴は進み向付。鮪、縞鯵、平目、槍烏賊の刺身だ。

器好きを思わせる店主の茶目っ気たっぷりに、一品、一品が別々の器に盛られている。なかなかやりますね。ナイス。

貴 特別純米 ふかまり
焼物

貴 特別純米ふかまり、華やかさを増した酒に合わせるのは、焼物。

銀杏の素揚げ、きんきの西京焼、柳葉魚の天ぷら、柿と粟麩の胡桃和えと、秋の美味旬の食材をふんだんに使用している。

脂の乗ったきんきや、希少な柳葉魚も良いが、注目したのは、秋の甘味である柿だ。柿の甘みを感じながら呑む酒が美味い。

私がまだ、素直で可愛い子供のころ、父親がベロベロに酔っ払いながら、おはぎを片手に酒を呑みながら、「お、おはぎ・・・う、美味い・・・」と言っていた事を思い出した。

なんて気持ちの悪い大人なんだろう・・・。

酒といえば、「塩を舐めても・・・」と表現されるように、また酒のつまみを代表する酒盗などの塩辛類のように、酒は塩味を利かせたつまみで呑むイメージがあり、甘味を食べながら酒を呑むようになったら、人間おしまいだなと思っていた。

長い間それを疑わなかったが、今では、柿を食べて酒を呑み、美味いと思うようになってしまった。

あの頃の父親の気持ちが理解できる大人になった喜びと共に、一歩だけ廃人に近づいた気分でもある。チーン・・・。笑